さて、今回は、米国の医療機関で働きながら
リアルなアメリカの話を伝えている「緒方さやか」さんのコラムから

ニューヨークで最近非常に増えている、
肉も、魚も、卵も、乳製品も食べない

ビーガン(完全菜食主義)についてお話します。

菜食主義の人は昔からいましたが、ニューヨークでは近年、非常に増えているそうです。
ロハスやオーガニックといった流行と共に、
環境に良く、体に良い(ということになっている)菜食主義は、
中流・上流階級の間で流行り始めているライフスタイルなのです。

しかし、動物性の食品をまったく食べないと、
ビタミンB12が不足することがあり、
まれにしびれなどの症状を起こすことがあります。

肉は避けても乳製品と卵は食べるベジタリアンには
めったに起こらない症状ですが、
それらも全く口にしないビーガンではまれに見ることがあるのだそうです。

ところで、みそやしょうゆをよく使う日本食ならともかく、
いわゆるアメリカンな食事でビーガンを貫こうとすると、
どんな食卓になるのでしょうか?

ニューヨークの自然派スーパーに一歩足を踏み入れると、
豆腐でできたチーズ風の食品をはじめ、
菜種油でできたマヨネーズ風調味料、
亜麻の種でできた卵の代替品などが並んでいて、
ビーガンピザも食べられるようです。

ミルク類にいたっては、ざっと見ただけで、豆乳が数種類、

ライスミルク(米のとぎ汁を甘くしたもの)、
ココナッツミルク(飲めるように薄めたもの)、
オートミルク(燕麦(えんばく)を絞ったもの)、
ヘンプミルク(麻を絞ったもの)、
アーモンドミルクなどが、

専門店でなくても、普通のスーパーで手に入るのは、
さすがマンハッタンです。

ビーガンのレストランも、少ないですが増えてきているとのこと。

2013年11月の感謝祭(サンクスギビング)の日、
緒方さんは、ビーガンの友人から誘いを受けました。

場所は、リベラルな人の集まる、今人気のブルックリン。

七面鳥の丸焼きのない感謝祭パーティーとは一体どんなものか?
とワクワクしながら行ってみたそうです。

メニューを紹介しましょう。

メインは七面鳥(ターキー)風味の大豆製品、
トウフ―キー(Tofurky)。

それからトマトとバジルのスープ、
ジャガイモと野菜のコロッケの豆乳クリーム添え。
アスパラとニンニクのグリル。

デザートは、豆乳のケーキに、ココナッツクリームがトッピング。

どれも、なかなかの美味であったとか。

参加者は全員ビーガンと思いきや、

様々なレベルで「地球に優しい食べ方」を実践している人々でした 。

肉は食べないが魚は食べる「Pescatarian(ペスカタリアン)」。

そして、ニューヨークタイムズが2013年4月に取り上げて話題になった、

フレキシブルな「Flexitarian(フレキシタリアン)」。

週に1回だけベジタリアンになることを勧める
「Meatless Monday」という運動もあるそうです。

「地球に優しい食べ方」という考え方は、

牛から出るメタンガスなどは環境に悪いし、
1頭の牛を育てるのに多くの穀物が要るため、
皆が植物だけを食べれば、同じ量の穀物でより多くの人々の
飢えを減らすことができる、という考え方のことです。

その他にも、動物愛護主義という意見もあります。

たまに肉のない食事を選択することは、
何となく良いことをしているようで楽しいし、
どうやら胃にもお財布にも優しいようなので、

今年は挑戦してみようか、と思い始めているそうですよ。