今日はオーストラリアのお話です。

2011年度の調査ですが、ソーラーパネルの新規設置数が世界一の国は
どこだと思いますか?

じつはオーストラリアなんですよ。

オーストラリアでは、大規模なメガソーラー設置というよりも
そのほとんどは家庭や中小企業の屋根に設置されています。

なかでも南オーストラリア州の州都、アデレードは、
太陽光発電を推進する「ソーラー・シティ」として知られています。

不動産の産業団体による調査で「オーストラリアで一番住みやすい都市」に
2年連続でトップに輝く街なんですよ。

緑あふれるアデレードの市内。

この街を巡回する無料大型バス「アデレードコネクター・Tindo」は
動力の100%を太陽光でまかなう世界初の公共グリーンバスです。

1回の充電によって200㎞走行することができます。

アデレードの夜を彩るソーラー式街灯も市民に支持されています。

「フェスティバル・シアター」に設置された街灯は
ユーカリの木の葉の形をしたチャーミングなデザインです。

2012年7月に全国的に導入された炭素税のこともあり、
太陽光発電などのクリーンなエネルギーの重要性はますます高まっています。

教育面でも改革は進んでいます。

2014年までに250の学校の屋根にソーラーパネルを設置することが
公約されており、順調に進んでいます。

環境問題に取り組むという点では、
隣の州の州都であるメルボルンもCO2排出量の削減に真剣に取り組んでいます。

特に、歩いて集団登下校する「ウォーキング・スクールバス」プロジェクトと
いうものがあり、これが好評なんです。

どんなプロジェクトだと思いますか?

オーストラリアでは登下校に車が使われることが一般的な現状ですが、
車を使わずに徒歩通学を推進しています。

そのためにボランティアの親達が
エリア内の生徒を学校まで引率する取り組みです。

オーストラリアでも児童の肥満が問題になっており、歩くことにより
健康面でのメリットも評価されています。

さらに面白い取り組みがあります。

田舎に住む子どもたちは、有機肥料を使う農地や雨水タンクなどを
目にしながら育ち、サスティナブル(sustainable)生活に接しています。

サスティナブルの意味は、「地球環境を保全しつつ持続が可能な産業や開発など」
のことを言います

一方、都会の子どもたちはなかなかそのような機会はありません。
そこで人気を集めているのが、「レンタ・チュック」という会社が始めた
鶏のペットのレンタルです。

「レンタ・チュック」とは、
鶏2羽に加え、オーガニックの餌と小屋を6週間レンタルします。

飼い始めて2週間以内に、大体1羽1個のペースで卵を毎日産んでくれます。

「スーパーで買う卵より味が濃厚でおいしい」という利点のほか、
生産工程でのCO2排出量はほぼゼロ。
鶏は庭さえあれば都市部の家庭でも飼いやすい上、
残飯を食べてくれるという、うれしいごみ削減対策にもなります。

多くの利用者は鶏に愛着がわき、
レンタル期間終了後は買い取ってペットとして育てるそうです。

面白いですね。

食育といえば、校庭の畑で野菜を育て、
地元のシェフを呼んで子どもたちと一緒に料理をする
「キッチン・ガーデン・プログラム」も国内各地の学校で進んでいます。

最後に、「パーマカルチャー」について。

これは、permanent(持続的)、agriculture(農業)とculture(文化)を
掛け合わせた造語です。

余談ですが、オーストラリアは、日本の里山に代表される
自給自足の暮らしを推進する「パーマカルチャー」発祥の地なんです。

各地に自給自足のライフスタイルを提唱するコミュニティーがあり、

ゴールドコースト北方のマレニーや南方にあるバイロンベイが代表的ですが、
都市部にもエコビレッジは点在します。

たとえば、アデレードにある「クリスティーズ・ウォーク」は
27の集合住宅で構成される都会のオアシスですが、
リサイクルされた建築材でつくられ、太陽光発電システムでつくった電気を使い、
雨水タンクでためた水を洗濯などに使っています。

ハーブなどを植えて住民の間でシェアするコミュニティーガーデンは
交流の場にもなります。

エコアイデアを共有する人たちが同居する街で、
サスティナブルな将来を担う子どもたちが育っていくのだそうです。

とっても素敵だと思いませんか?
日本でも何かできないものでしょうか。