年明けの1月6日にサウジアラビアで、ムハンマド皇太子によって
王子11人を拘束したというニュースが流れました。

ムハンマド皇太子はサルマン国王の実子で
次期国王と目されている方です。

今回、ムハンマド皇太子は、サウジアラビア政府が負担してきた
王族の光熱費の支払いを停止する方針を示しましたが、
王子11人が首都リヤドの宮殿で抗議の座り込みを行ったため、
社会秩序を乱したとして拘束されたと欧米メディアは伝えています。

逮捕された王子の中には、アルワリード王子も含まれており
彼はTwitterの大株主です。
噂では95%の株を所有とか…。

この事件は、たいして大きな話題にもならなかったのですが、
いろんな「?」を持たれた方も多かったのではないでしょうか。

例えば、
皇太子が拘束できる権限があるの?
王子が11人もいるの?
何が起こっているの? 
光熱費の負担ぐらいで座り込みするの?  等々

補足説明をすると、
サウジで王族の抗議が公になることはめったにありません。

ここ数年、原油価格の下落で歳入が落ち込んでおり、
次期国王と目されるムハンマド皇太子(32)を中心に経済改革を進めており、
財政緊縮に向けての見せしめの側面もあるようです。

ロイター通信によると、拘束された王子らは4日、
水道料や電気料の政府負担を停止するとの勅令に対し、
首都の宮殿に集まって決定を見直すよう抗議しました。

さらに、王子らのいとこの一人が2年前、
死刑判決を受けたことへの補償も要求しました。

ムハンマド皇太子が率いる「反汚職委員会」は昨年11月、
横領などの疑いで有力王子や大富豪ら200人以上も拘束しています。

そもそも「サウジアラビアの王子」の定義はどういうものかというと、
王族の男子ということで、日本で言うなら「男性の宮様」のことで、
皇太子かどうかということではありません。

昨年3月にサウジアラビアのサルマン国王が日本を訪問されましたが、
そのド派手な行動は記憶に新しいのではないでしょうか。

王族といえば一般的にお金に困っていない印象がありますが、
英BBCテレビによると、サウジの王族は数千人を数え、
資産や地位には大きな開きがあるといいます。

その実態はというと、

サウジアラビアは、1932年にアブドルアジーズ国王が作った国です。

国王の嫁は26人だったというので、
イスラム教の4人までなら結婚していいという規律を
完全無視な絶対的権力を誇っていたことがわかります、嫁の数で。

26人も嫁がいれば、子供の人数もネズミかウサギのように多くなるわけで…

初代のサウード国王には、37~40人の王子がおり、
子供は、男女合わせると100人を越えたとか・・・。

そんな状態だから、王子の人数ハッキリわかっていないということで、
37~40人生まれた当時の王子が、現在、王子たちの父となり・・・

さらに、現在のサルマン国王の息子も30人ほどいるそうで、
一人につき3人王子が生まれていれば、現在の王子の数は100人超え!

実際、数百人と言われています!

ということで、王族の人数は15,000人を超えているそうです!

石油のお陰でバブリーなサウジアラビアの王子たちですが、
一体どれくらいバブリーなのか、王子・王族の給料と、
特権もご紹介しましょう。

初代国王の37人以上の息子たちは、
現在既に亡くなったり、お爺さんの年齢ですが、
初代国王の息子だから給料が国から固定給で支払われています。

その額、22,722,000円~30,674,700円/月!!!

初代国王の息子たちは、何もしなくても
月に2000万円から3000千万円の給料がもらえるのです!

初代国王の孫達(現皇太子及び王子たち)の給料は、3,068,550円/月

もちろん固定給です。

2000万円とか3000万円に比べたら10分の1なので、
グッと少なく感じますが、月額ですからね!

初代国王のひ孫たち(皇太子達や王子達の子供)の給料は、1,477,450円/月。

初代国王のひ孫の子供、玄孫(やしゃご)には909,200円/月。

月に100万円未満しかもらえない!?

遠戚には90,920円/月!

10万円ないの!
じゃなくて、遠縁ってだけでもらえるの?

それだけではなく、王子たちはボーナスももらえるんです!
というか、ご祝儀ですね。

結婚したり、家を新築(宮殿を新築)した時にボーナスが支給されるのです。

その額100万~300万ドル!
日本円に直すと、113,620,000円~340,860,000円!

1億円から3億円以上のご祝儀!

もちろん、王子たち王族の給料やご祝儀は、
国家予算からでているわけです。

そしてサウジアラビアの国家予算は400億円(人口は3228万人…2016年調べ)。

そのうち、王族への給料は5%を占めていたというので、
見直ししなくてはいけないというわけです。

ともかく、初代国王の息子ならひと月に2000万円~3000万円もらえていても、
孫や玄孫は20分の1以下の給料です。

親の世代と同じようにしていては、生活は苦しくなるばかり・・・
そこで、サウジアラビアの王子たちは、
毎月の固定給だけではお金が足りない時、どうするのかというと、

まず、土地を売ります。

ただし、自分の所有地ではなく、国有地。

政府に国有地を都合してもらって、不動産会社に高値で売ります。

次に企業から賄賂をもらいます。

「もしお小遣いをくれたらお前のところの商品を、
政府が採用するように口を聞いてあげてもいいのだよ?」

ということです。

10年前に、バンダル・ビン・スルターン王子が
アメリカの武器を扱う企業から、10年間で約2400億円の賄賂を
もらっていたことが報道されました。

他には、銀行に借金して踏み倒す。

王子たちの借金踏み倒しのせいで、
サウジ国立商業銀行が破綻寸前になったことがあるそうで…
笑い話ですね。

サウジアラビアの王子や王族たちが恵まれているのは、
給料だけではありません!

王子や王女ともなると、国内では「特権」が存在します。

報道されている特権だけでも
•高級ホテルのスイートルームが無料
•国営航空サウディアの搭乗チケット無料  等々。

たぶん、もっともっと、顔パス的な特権があることでしょう。

現在、徐々に特権が減らされているようですが、
最終的にはどこまで減らせるのでしょうか?

サウジアラビアは、世界屈指の原油埋蔵量を誇っており、
国の歳入に占める原油生産の割合は70%を超えます。

これにより国民はさまざまな石油の恩恵を受けてきました。

税金なし、教育費・医療費なども無料、
さらに、ガソリンは、1リットル=30円未満など。

しかし、原油価格の低迷で、国家財政は次第に厳しい状況となっています。

サウジアラビアのサルマン国王が力を注いでいるのが経済改革ですが、
その一方で国内の政策も大きな見直しを図る時期に来ていると判断した
それが今回の処置です。

サウジアラビアが新たに成長を目指す9つの分野で
重点的に投資や技術協力などを推進することや、
日本企業の投資環境を整備するために『経済特区』の設置を
協議するとしています。

日本への期待が高まるサウジアラビア。
ビジネス分野では、それを見越した動きが加速しています。」

昨日(1/13)のニュースで、ムハンマド皇太子が、女性の権利について
少しずつ開放していくということが報じられました。

まず、サッカー観戦をスタジアムで見ることができるようになったそうです。
そして選挙にも参加できるようにしました。

今後、サウジアラビアのこうしたニュースが
どんどん流れてくるのではないでしょうか。

単に王子11人を拘束したという表面の事象だけを見るのではなく、
よその国で何が起こっているのか興味を持っていくことは
さらに大事なことだと思います。