近年著しい発展を始めているミャンマーの
銀行のお話です。

日本って、本当にアジアの国々に貢献しているんだなと感じます。

ミャンマーの銀行業務が外資に開放され、
三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行が今月に現地に支店を開きました。

今年の夏には、みずほ銀行も支店を開く予定で、
開業資格を得た外銀9行のうち日本勢が最多となったのは
一連の支援が評価されたからのようです。

ミャンマーの地場銀行では、
手書きの通帳を使うなどかなり遅れていたのですが、
両行からの支援によってノウハウの提供を受け、
国際業務を手がけるまでに発展しました。

銀行業務については日本のメガバンクとの二人三脚で
ミャンマーの銀行の近代化が一段と進みそうです。

日常、どんな光景かというと、

最大都市ヤンゴン市のコーポラティブ(CB)銀行本店でのこと、

3月末、老人が現地通貨チャットの分厚い紙幣の束を
次々と窓口に積み上げました。
紙幣の束は、30センチほどの高さのものが3~4個あります。
総額は100万円前後とみられ、老人は送金手続きに来たようです。

隣ではサンダル履きの若者が、
引き出した札束を備え付けのビニール袋に詰め、
引きずるようにして出て行きました。

このように、膨大な札束が出し入れされるのはミャンマーの銀行の日常風景です。

高額紙幣があまり流通していないという理由もありますが、
過去に度々発生した銀行の取り付け騒ぎで、国民の銀行不信は根強く、
口座を持つ割合がわずか数%という状況です。

情報化が遅れていることも一因ですが、
現在、銀行間をつなぐシステムは無く、
現金なしには他行への送金手続きは難しいというのが実情です。

こうした環境の中、銀行の近代化支援に乗り出したのが
日本のメガバンクだったというわけです。

CB銀行は2012年末に三菱東京UFJ銀行と提携し、
研修を通じて銀行業務のイロハから教わったのです。

「外国為替とは何ですか」。

みたいなことから始まり、
今では日本と同様のオンラインシステムを導入して
国際業務にも参入し、送金など外為業務を手がけるようになりました。

それまでは、手書きの通帳を使っていたのですが、
いまでは他行に先駆けてATMの設置準備も進めています。

国際通貨基金(IMF)の推計では
2014年3月末のミャンマーの預金量は
16兆チャット(約1兆8000億円)と
前年同期比で4割も増加し、
貸出原資は積み上がってはいます。

ですが、

取り付け騒ぎ後の融資規制強化で
担保不動産の価値の約6割までに制限され、わずか1年しか貸せず、
預貸率は約5割にとどまっているという現状です。

地場銀行は「貸し手としては企業の資金需要に応えられていない」という、
現状がそこにあるようです。

三井住友銀行は2012年に現地最大手のカンボーザ銀行と提携しました。
2013年12月にはミャンマー銀行協会とも組み、
各行の責任者を集めて研修を約20回実施しています。

「企業の人、モノ、カネの流れを把握すれば
不動産がなくても融資はできます」と、指導。

日常業務をほぼこなせるようになり、
今では企業の返済能力見極めるなど、
融資ノウハウの伝授に力を入れています。

「経済が成長するには銀行が本来の役割を果たすことが欠かせない。
時間がかかっても中小企業金融を根付かせたい」と
現地の担当者は話しています。

このほかにも、同行は中小企業の借り入れ円滑化に向けて、
信用保証制度の整備にも協力しています。

ヤンゴン市内の厳重に管理された敷地に
このほどコンテナが敷設されました。
大和総研が整備を進める中銀の情報システム用サーバー室です。

国営銀行でさえもシステム整備が遅れ、
今でも通帳は手書きで帳簿はファクシミリで送るという現状です。

今回ご紹介したように、日本のメガバンクの役割は
今後ますます大きくなりそうです。