資産分散の考え方

5回目は、資産分散の考え方についてです。
海外への資産分散という点を中心に考えてみましょう。
『資産を分散して持つということ』
日本に住まれ、現在、日本で所得を取られている皆さんは、これから先、
一生日本円というお金を給与として、所得として貰っていく可能性が高いと思います。
今まで、資産を3つに分けるのが、分散手法として良いと言われてきました。
・ひとつは現金。
・ひとつは不動産。
・ひとつは金融資産。
しかし、現代における3分法は違います。
日本とそれ以外の通貨2種類、合計3つの国で資産を持つことが重要です。
日本だけで現金・不動産・株式を持っている場合、万が一、年金崩壊、
国債暴落などがおき、日本円が大幅に下落するようなことがあれば、
その資産の全てが、他国の通貨に対して暴落してしまいます。
円の価値が下がったとしても、日本国内で一生生活するのであれば、
インフレなどの厳しい状況になったとしても、なんとか生活していけるかもしれません。
しかし、海外旅行に行きたいと思っても、大きな費用負担をしなければ、
楽しい旅行もできなくなってしまいます。
自らの子供たちの教育のこと、両親の介護や医療に対してのこと、
様々な可能性を奪ってしまうことになります。
2008年の夏以降、韓国ウォンはほんの数か月の間に、半分以下の
価値まで落ち込みました。
韓国内だけに資産を持つ方々は、他の通貨に変えようとした時に、
今までの倍のお金を支払わなければならなくなりました。
お隣の韓国で起きたことが、日本では絶対に起こらないということはありえません。
EU諸国を見てみてください。
大幅な失業率の上昇が、大きな社会問題になっていますよね?
働きたくとも、働く場所が全くないという状況に陥っています。
何処の国で何が起こっても不思議ではありません。
だからこそ、資産を分散する方法についても考える必要があります。
日本円で稼いでいるから、今ある資産を円以外のものに変えるということ。
現在日本円で給与をもらい、お金を稼ぎ、今後も日本円で給与をもらい、
お金を稼ぎ続けるからこそ、今ある資産、必要最低限以外のものを、
日本円以外のものに変えておくことが大切です。
例えば、30歳のAさん。
今後も今勤めている会社に一生勤務していこうと考えています。
1年間の給与は300万円で、ずっと給与が上がらないと仮定します。
それでも60歳までの30年間では、合計で9,000万円の給与を
日本円でもらうことになります。
仮にAさんが、今の時点で300万円の預金があるとした場合、
全額海外に作った銀行口座に入れておき、通貨を変えたとしても、
日本の資産30に対して、海外資産は1でしかないのです。
(9000万円に対して300万円という計算)
ポートフォリオのバランスを考えた場合、総資産の僅か3%しか
海外への資産分散ができていないことになります。
皆さんも自らに置き換えて考えてみてください。
円というお金の価値がもし暴落した時は、海外においてある資産は
その分資産価値を増すことになります。
仮に1ドル90円が、180円の円安になったなら、海外に出したお金は
日本に戻した時に倍の価値に跳ね上がります。
1,000万円のお金が2,000万円の価値になります。
ソビエトが崩壊したとき、ルーブルという通貨は僅か1年間で
1万分の1くらいまで暴落しました。
つまり、1億円が1万円の価値になってしまいました。
この時に1万円を海外の通貨で海外に預金をしておけば、
1年後には1億円の価値に跳ね上がったということです。
『備えあれば憂い無し。』
これからの時代、皆さんがどのような状況になるのかもわかりません。
まずは資産を日本以外に分散しておくことを強くお薦めします。
海外の銀行に自らの口座を作り、そこに資産の一部を入れておくこと。
これを最初の一歩として、皆さんに行って頂きたいと思います。
それでは何処の国の口座が良いのか?
日本からも近く、ネットバンキングも発達した香港の幾つかの銀行が
良いのではないかと思います。
しかし、まずは口座を作る前に、海外に出て肌で感じてみること。
これが始まりとなります!
まずは、海外に一歩出て感じてみてください。
明日は、『海外のビザを取得する意味』ついてお話します。