2015年「10大びっくり予想」から見えてくるもの
「ウォール街のご意見番」が考える世界経済 です。

経済というと、「私には直接関係ないわ。」「興味ないわ。」
という方も多いかもしれませんが、
鎖国をしているわけではないので、日本にも非常に大きな影響があるのです。

アメリカでは、
毎年1月、ウォール街で話題になるトピックの1つに、
バイロン・ウィーン氏の「世界10大びっくり予想」があります。

ウィーン氏は81歳。
モルガン・スタンレーのチーフ・USストラテジストだった1986年から毎年
政治、経済、金融市場にまつわる「びっくり予想」を発表してきました。

ちなみに、彼の定義する「びっくり予想」とは、
彼自身50%以上の確率で起こるだろうと予想している出来事を指します。

びっくり予想の内容を見ると
「本当にあり得るのか?」というものが多いのです。

だが的中率は毎年半分程度で、結構あなどれないのです。

2014年は「日経平均株価は1万8000円を超える」と予想しました。
昨年春、ウィーン氏の来日時にその根拠について話されたのですが、
「あり得ないだろう」と内心思った人も多かったようですが、
その予想は的中しました。

アメリカをベースにした予想ですが、
今年の「10大びっくり予想」は以下の通りです。

1. 米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げは2015年の半ばより前になる。
   米国債利回りは横ばいのまま。

2. サイバーテロに関して世界の運が尽きる。
  ハッカーは、企業のサイバーセキュリティ対策を
  上回る能力があることが示され、問題に対し政府各部局が総動員される。

3. 米株ラリーは続く。
  S&P500は年間で15%上昇。

   米国株は2015年も力強く上がり続ける。

4. マリオ・ドラギ氏率いる欧州中央銀行(ECB)は、
   公的債務の買い取り、社債購入などを行いバランスシートを
   積極的に拡大するも、欧州は深刻な不況に陥る。

   欧州の株価は低迷し、政治的には危険なほど右傾化する

5. 日経平均株価は横ばいの動き。
   2014年第3四半期に始まったリセッション(景気後退)は、
   金融刺激策や消費再増税が見送られたにも関わらず、
   2015年いっぱい続く。

6. 中国はもはや7%成長は見込めず、5%程度にとどまる。
   ハードランディングを避けるためには
   財政及び金融による一層の刺激策が必要。

7. 原油安でイランは経済的に脆弱になり、核開発計画は後退する。
   それが速報されると世界の株価は急上昇する。

8.原油価格は1バレル40ドル台に下落した後、
   新興国からの需要を原動力に70ドルを上回る水準に回復する。

   原油安はロシアに深刻なダメージを与え、
   ウクライナと平和協定を締結、東ウクライナの自治権を承認する。
   プーチン氏の支持率は急落し、年末には辞任に追い込まれる。

9. 原油価格が急落した結果、
   利回りは高いが信用力の低い、ハイイールド債市場も暴落し
   「非常に大きな買いの好機」が訪れる。

  ※買いの好機ということは、その逆の大損する人が出るということ。

10. 米共和党は上下両院を制したことで、法案可決へ努力する。
    2016年大統領選でのヒスパニック票を狙うべく、
    彼らとの関係を強化しようとする。

    ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は共和党の大統領候補になる。

すでに当たっている予想もありますよね。

このうち、2番のハッカーに関しては、すでに的中しつつあると言えます。
米映画の公開をめぐり、北朝鮮がハッカー攻撃をしかけたことは
記憶に新しいです。

それはともかく、ウィーン氏が2015年、
言いたいことは主に大きく分けて2つあるように思います。

「強いのは米国経済だけ」

「原油安は世界経済のかく乱要因」ということです。

2015年、米国経済がいろんな意味でキーになることは
著名投資家のジム・ロジャーズ氏が昨年のインタビューで答えていたようです。

米国経済、とりわけ金融政策とそれがもたらす「人工的な相場」が
世界経済にあらゆる影響をもたらすと予想されます。

ウィーン氏が指摘する米株ラリーも、
同じことを指していると言ってもいいでしょう。

原油価格についても、すでに50ドルを割り込んでいるので
的中していると捉えても良いでしょう。

今後は、これまで原油高で経済が潤っていた産油国が
どう動いていくのかが注目すべき点になるということでしょうね。

ところで、
日本で今でも売れている投資信託の上位は、
ハイイールド債を組み入れた投信です。

定期的に分配金をもらえるというので、投資家のニーズも高いようです。
為替の円安効果もあって、現在のパフォーマンスは上々のようです。

しかし、仮に暴落ということになったら……。

そういう意味では、9番目の「ハイイールド債の暴落」が
気になる方もいらっしゃるかも。

この予想がどれだけ的中したか、年末に確認しましょうね。