先週は、ノーベル賞の話題で盛り上がりましたね。
素晴らしい研究ですし、何よりも山中教授の人柄も素晴らしいと感じました。

インタビューのたびに感謝を口にされていましたが、
ある場面では、やはり苦労も多かったということも語られていました。

それを聞きながら、結果を出すには、そこであきらめないでやり続けることなんだと
改めて自分に言い聞かせています。

 

先週NHKの番組で、BOP(Bottom of Pyramid)の話題を取り上げていました。
開発途上国の低所得層の人に対してのビジネスの話でした。

アフリカなどの開発国の低所得層の人たちでも買えるような商品を提供するという
ビジネスです。

日本ではもう見かけることはなくなりましたが、マラリヤの原因となる
蚊の侵入を防ぐために、蚊帳(かや)を現地で製造し販売している日本人がいるそうです。

そして、ある電気が通っていない地域では、小さなガラスのような筒が売られています。

小さな筒の上に数?の小さな太陽光のパネルがついていて、
スイッチを入れるとLEDで電気がつくそうです。
一晩くらいはついているそうです。

電気が通っていなくても、夜に灯りがともる、これは素晴らしいことです。

 

さらに、アフリカのある地域では携帯電話が80%も普及しているそうです。

電話はつながっていませんが、アンテナを1本立てるとかなり広範囲に
電波がながれるそうで、ここに住む人はとても便利になったのです。

しかし、もっと素晴らしいことは、基地局ができたことで、
出稼ぎに行っている人が、家族にお金を送金できるようになったことです。

今までは、自分がそれを持ち帰らなければならなかったのが、
携帯電話の基地局に持っていくと、そのお金を遠く離れた家族が受け取ることができる
銀行のようなシステムが作られたそうです。

 

人間って、知恵を出すとどんどん素晴らしいことを考えるものですね。

豊かになりすぎた私たちが気付かないようなことを
原点に戻って考えてみる「発想の転換」が必要かなと思ったりしました。

 

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子供を大切にする国、タイですすむ少子化
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前回に引き続き、アジア主要都市の「中間層以上の消費者の消費意欲のレポートです。
「アジア主要都市コンシューマインサイト比較調査」をもとにしています。

 

バンコクでは子ども関連の消費意欲が最も高いことが明らかとなったそうです。
子供関連の支出(学校、習い事、娯楽、玩具)は、月収の10%だそうです。

 

バンコクで旺盛に消費される子供の関連商材について
日本企業のビジネスチャンスはどこにあるでしょうか。

 

タイは伝統的に子供を大切にするお国柄です。
自分の子供でも、他人の子供でも進んで世話をやく人が多いそうです。

 

しかし、子供を大切にする風潮はタイで急速に進む少子化の影響も少なくないようです。

人口抑制策や女性の晩婚化・未婚化により、タイの出生率は
1981年の3.2から2010年には1.6と、この20年で半分となりました。

“子どもが貴重な国”になりつつあり、少ない子どもを親、祖父母たちが
総出でかわいがる、現在の日本のような姿が浮かび上がっています。

盛んな子ども関連消費は、子ども好きの国民性にくわえ、
少子化が拍車をかけた結果ともいえます。

 

教育については、「受験目的の学習塾」や「外国語」を習わせている割合は少なく、
「楽器(ピアノを除く)」や「バレエ」を習わせている世帯比率が8都市中で最も高かったそうです。

子どもの習い事には、基礎学力を向上させるものや音楽などの芸術を
バランスよく選び、オールラウンドな能力を持った子に育てたいという
親の考え方が見てとれますね。

こうした「バンコク流」を捉えて子ども関連市場で躍進しているのが公文式です。

2010年11月、バンコク、チェンマイなど主要都市で教室を展開する公文式の
合計学習教科数(各生徒が学習している教科を合計した数)がタイで10万を超えました。

 

「健全にして有能な人材の育成」を目指す公文式が、
子どもを受験勉強一辺倒ではなくのびのびと育てたいという、
バンコク中間層以上の親に受け入れられた結果ではないでしょうか。

 

また、これまでタイでは少なかった子ども向けのアミューズメント施設も
提供され始めています。

イオンファンタジーや職業・社会体験ができるキッザニアも
大手商業施設で、今後どんどんオープンしていく予定です。

 

毎年1月の第2土曜日は、タイの「子どもの日」です。

この日は日本とは比べ物にならないほど盛大です。

街中で多くのイベントが開催され、お菓子やおもちゃなどのプレゼントが
子どもたちに配られます。

子どものいる家庭がこぞって外出するため、道路はいつもよりさらに渋滞します。

子どもをハッピーにさせるために、大人がさまざまな趣向を凝らし奔走する日なのです。

 

こうした「子どもをハッピーにさせたい」という思いを強く持つ
バンコクの親を取り込むには、まず子どもの支持を獲得することが
他都市以上に必要になります。

 

そのためには、子どものニーズを捉えた商品開発と、
子ども心をくすぐるプロモーションが欠かせません。

常に子どもの意見を中心に置くことが、バンコクの子ども関連市場を攻略する
鍵になるでしょう。

 

このアンケートでは親の好みで商品を選ぶ傾向の強いムンバイに対し、
子どもの好みを大事にして商品を選ぶ傾向の強いバンコク、
という対照的な消費者像が浮かび上がっています。

気付かなければいけないのは、
ある都市での成功パターンが、新興国共通の勝ちパターンとは言えないということで、
単純に他の都市にも適用することは難しいということです。

先進国同様に都市住民のニーズ構造を細かく把握し、
有効な顧客セグメンテーションを行うことが必要ですね。